仮想通貨ニュース:2018年2月28日18:30
欧州銀行監督局、フィンテックを規制する「ロードマップ」を発表
[ロイター]欧州連合(EU)の欧州銀行監督局は、急速に進展する金融技術分野への規制の溝を埋めるため、金曜日に「ロードマップ」を発足させ、仮想通貨に取り組む際の注意を促しました。
1月からの新しいEUのルールでは、支払いなどの伝統的な銀行サービスをスタートアップ企業に対して実施し易くします。
欧州銀行監督局のAndrea Enria所長は、Fintech企業が提供するサービスの性質を分析して、「比較可能なリスクを伴う同様のサービスが、EU全域で一貫して規制されるようにしていく」と述べました。
補助役の監査委員は、年末までにその評価を報告することになっています。
規制当局は、包括的な規則の導入から数年前倒ししているが、主流の銀行と比較してまだ規模が小さいと主張しています。
一方で政治家たちは、ロンドン、パリ、ベルリンがフィンテック企業の誘致を進められるよう、イノベーションを抑制したくはないと考えています。
Enria氏は、EBAはフィンテック企業が顧客に対して新しいアプリを試すことができるように、規制当局のサンドボックスや当局が設定したような規制された環境を見直していくと述べました。
また、コペンハーゲンビジネススクールでの演説で、企業が対等な立場で金融サービス市場に参入することを保証し、消費者保護の高い基準を維持する必要があると述べています。
ブリュッセルでは今週、クラウドファンディングへの追加的なライセンス制度の提案で、初めてのフィンテック規制を果たしました。
Enria氏は、同じセクターで競争しているという理由だけで、フィンテック企業を銀行と同じ監督傘下に置くことは正しい答えではないと述べました。
しかし、共同開発の機会が多くなっていく銀行とフィンテック企業との間には「高度な監視」が必要であることはあきらかで、
Enria氏は、EBAは「技術的に中立」であり、Fintechのスタートアップに釣り合うように既存のEUの金融に関するルール変更を提案するかもしれないと述べています。
EUは、今月のG20で実現可能なルールを検討後、世界規模でのアクションがなければ仮想通貨にたいする規制の “準備ができている”と述べていました。
現時点では、一部の中央銀行が規制を求めているにもかかわらず、禁止策から行動に至るまで、国によって異なるアプローチが取られており、グローバルルールのような強い合意は存在していません。
Enria氏は、仮想通貨が「未知の領域」に突入し発展するのに長年を要するまで、全面的な規制の下に入るべきであるとは「まだ確信していない」と述べており、それよりも短期的な戦略として、マネー・ローンダリングやテロ資金対策ルールの適用、消費者への警告、銀行の仮想通貨保持防止に焦点をあてるべきと述べています。