今日、「仮想通貨」という言葉は多くの人に知られるようになりました。
ニュースや雑誌、はたまた電車内広告まで。「仮想通貨」の文字を日常の至る所でその名を目にします。
しかし、実際のところ仮想通貨について正しく認知している方は、それほど多くはありません。そこで本稿では、仮想通貨を知る第一歩として、もっとも有名な「ビットコイン」をご紹介します。
これから仮想通貨取引を始める方や、技術開発に携わってみたい方は是非ご一読ください。
・ビットコインの発行年月日
・ビットコインの取引高
・ビットコインが生まれた目的
・ビットコインの技術的特徴
の4項目をそれぞれわかりやすく解説して行きます。ぜひご一読ください。
(注:本稿は、2018年5月時点での情報をもとに執筆しています)
1.ビットコインの発行年月日
2008年11月1日、Satoshi Nakamuraを名乗る人物が発表した論文をもとに、ビットコインは誕生しました。
2009年1月9日、ビットコインの最初の実装となる「バージョン0.1」にて、ビットコインネットワークには誰でも参加することができるようになりました。
2009年1月12日、ついに初のビットコイン取引が行われます。Satoshi Nakamotoから共同開発者Hal Finneyへ最初のビットコインが送金され、世界で初めてのビットコイン取引となりました。
2.ビットコインの取引高:2018年5月(CoinMarketCap)
取引高:¥6,000億円/日
時価総額:16兆円
3.ビットコインが生まれた目的
ビットコインは、政府や中央期間を介さない非中央集権型の「決済手段」を目指して開発が進められました。
この「非中央集権」という言葉が、仮想通貨を理解するキーワードになります。
現在、世界で日常的に使用されている「円」は、政府や日本銀行といった中央管理者が存在します。しかし、ビットコインにはこのような中央管理者が存在しません。あらゆる取引データがオープンで透明性が高い、それがビットコインに代表される「仮想通貨」なのです。
4.ビットコインの技術的特徴
仮想通貨を代表するビットコインのベースは、P2Pと呼ばれる分散型コミュニケーションネットワーク上に取引を記録するブロックチェーンという技術。さらに、確実な取引を保障するためのProof-Of-Work(PoW)と呼ばれる技術によって構築されています。
ブロックチェーンとは、通貨の価値を保存するために第三者機関(中央機関:政府や中央銀行)を介入させず、暗号化技術によって保管する技術です。
ブロックチェーンの詳細はこちらから↓
PoWとは、銀行などの第三者機関の代わりにコンピュータの演算処理によって信用を確保し、取引の確実性を保障する技術です。
従来、国をまたいだ取引が行われる際、通常は間に銀行が介入することになります。例えば、アメリカで商売をした場合、受け取る代金はドルになりますが、それを日本国内の家族に送金しようとすると、銀行でドルを日本円に交換してもらう必要があります。銀行は、取引が確実に行われるようにたくさんのスタッフや高度なシステムを必要とし、そのためにはコストがかかるため手数料を徴収しなければいけません。
このコスト負担を、技術で解決しようとしたのがPoWです。
ビットコインは、こういった銀行などの金融機関(第三者機関)を介さず、当事者同士が確実に直接取引でき、手数料を最小限に抑えることを可能にするために生み出された通貨です。貧しい国に住む人たちの仕送りや、少額な取引しかできない小規模事業者や個人事業主でも自由に取引ができるように。Satoshi Nakamoto氏の論文には、その思いが込められています。
ビットコインを生み出したSatoshi Nakamoto氏の論文(ホワイトペーパー)はこちらから↓
2018年現在、仮想通貨は1500種類以上あるとされ、送金以外を目的とされるものも数多く生まれています。
ビットコイン以外の通貨のご紹介はこちらから↓
仮想通貨のブームの影には、ブロックチェーンやPoWなどの高度な技術が存在し、開発競争も盛んに行われています。その詳細を知るためにはホワイトペーパーを読むのが一番です。ホワイトペーパーのご紹介はこちらから↓
※仮想通貨やブロックチェーンをもっと勉強したい方はこちらの書籍がオススメです。投資目的ではない、本当の意味で仮想通貨が必要とされる時代について書かれています。ネットニュースでは得られない、ブームに踊らされない知識を得るにはぴったりの本でした。ちなみに、私は図書館で借りて読みました(笑)