イーサリアムに代表される分散型アプリケーションの開発プラットフォームは、今ではいくつも存在するようになりました。
本稿でご紹介する「Lisk(リスク/LSK)」もそんな分散型アプリケーションシステム(Dapps)の開発プラットフォームのひとつです。
本稿では、Lisk(リスク/LSK)について以下の4項目に分けてご説明します。
1.Lisk(リスク/LSK)の発行年月日
2.Lisk(リスク/LSK)の取引高
3.Lisk(リスク/LSK)が開発された目的
4.Lisk(リスク/LSK)技術的な特徴
ぜひご一読ください。
このページの目次
1.Lisk(リスク/LSK)の発行年月日
リスクは、2016年5月24日に公開された仮想通貨です。
「Lisk」というのは分散型アプリケーションのプラットフォームのことを指し、「LSK」はそのプラットフォーム内で使用できる仮想通貨を意味します。
本稿では混乱を避けるために、プラットフォームを「Lisk」、通貨を「リスク」と表記させていただきます。
2.Lisk(リスク/LSK)の取引高
取引高:20億円/日
時価総額:1,020億円
3.Lisk(リスク/LSK)が開発された目的
Liskは、分散型アプリケーション(Dapps)をメジャーなプログラミング言語であるJavaScriptで開発できるプラットフォームとして開発されました。そして、プラットフォーム内で使用できる仮想通貨として開発されたのが「リスク(LSK)」です。
同じような分散型アプリケーションの開発プラットフォームにイーサリアムがすでに存在しますが、イーサリアムがSolidityという聞きなれない言語で開発されているのに対し、LiskはJavascriptとNode.jsという言語を。DBMSにはPostgreSQLを使用しており開発者が取り組みやすい環境を作り上げています。
LiskのWEBサイトの冒頭に
「Lisk makes it easy for developers to build and deploy blockchain applications in JavaScript. Join the leading ecosystem for world-changing dapps.」(Liskは、開発者がJavaScriptでブロックチェーンアプリケーションを簡単に構築して展開できるようにします。世界を変える地図のような経済のシステムに参加してください。)
と書かれているように、たくさんのアプリケーションが生み出され、より多くの人たちがブロックチェーンによる分散型取引システムを利用できるようになることを信念として生まれたプロジェクトです。
4.Lisk(リスク/LSK)の技術的な特徴
Liskの技術的な特徴の1つ目は、先ほども触れた開発に必要なプログラミング言語です。現在でも多くの開発者によって習得・利用されている言語を使用しており、アプリケーション開発に携わりやすくなっています。アプリケーションのフロントエンドには、HTML,CSS,Javascript。バックエンドにNode.js。そしてDBMS(データベースマネージメントシステム)にはPostgreSQLをすることで、開発者達は新たな技術を習得しなくてもアプリケーション開発に参入することができます。
2つ目は「サイドチェーン」の導入です。イーサリアムの場合、開発されたアプリケーションの情報がメインチェーン上に書き込まれるのに対し、Liskはそれぞれのアプリケーションごとに情報を記録するための別のブロックチェーンを用います。この別のブロックチェーンのことをサイドチェーンと呼びます。
これにより仮に悪意あるユーザーからの攻撃を受けたとしても、母体となるブロックチェーンは被害を受けずにすみ、また、メインチェーンに書き込まれる情報量を抑えることができる為、高速に処理することができます。2018年5月現在、ブロックの処理が10分に1ブロックのBTCに対して、LSKは10秒に1ブロック処理するようになっており、その高速処理性能が注目されています。
3つ目が、コンセンサスアルゴリズムです。Liskでは、DPoSと呼ばれるアルゴリズムを採用しており、たくさんの通貨を持っている人がブロック報酬を得られるのではなく、101のデリゲートユーザを投票で選びマイニング:採掘(LiskではForging:鍛造)を委譲する仕組みになっています。
2018年4月、Lisk Coreの1.0.0βがリリースされました。これにより、β版とはいえ開発者達がLiskプラットフォームに参加することができるようになり、今後ますますアプリケーションの開発は進んでいくのではないかと考えられる、2018年以降も非常に注目の通貨です。
下記の記事でLiskのホワイトペーパーの要約を紹介しています。できる限り原文に忠実にしてあるつもりですので、興味がある方は是非ご一読ください↓
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