取引所から仮想通貨の盗難が相次ぐ
最近、仮想通貨の盗難が相次いで起こっています。2018年1月にCoincheckでの史上最大の仮想通貨盗難事件は記憶に新しいところですが。ここ最近は51%攻撃によるPoWのウィークポイントを狙った盗難事件が連続して起こっています。
そのいずれも、取引所に預けた通貨が狙われています。
2017年12月の爆発的なブームが過ぎ去り、じわじわと値下がりを続ける仮想通貨にだんだんと興味を失ってしまい、取引所に置きっ放しにしている人。結構いませんか?「そのうちまたブームが来るから、ガチホを決め込むぜ!」という方。抱え込むなら取引所に置きっぱなしにするのはやめましょう。
ということで、今回は手軽に導入できるソフトウェア(クライアント型)ウォレットGincoの使い方を紹介します。
Gincoとは
Gincoとは、スマホにダウンロードして使えるソフトウェアウォレットです。読み方は「ギンコ」。開発元は株式会社Gincoという日本の企業です。まだまだ小さな会社ですが、各種メディアにもたくさん掲載されており、非常に注目の会社です。
Gincoの特徴
- 導入が非常に簡単
- 各種通貨を一つの端末で管理できる
- 無料で使える(各通貨送金に必要とされる手数料はかかります)
何と言っても、スマホさえあれば簡単に導入できます。しかも無料。ハードウェアウォレットを買うのをためらっている方はすぐにでも導入する価値ありです。
Gincoで扱える通貨
(2018年6月現在)
- Ethereum
- Bitcoin
- Bitcoin Cash
- Litecoin
- Augur
- DigixDAO
- TRON
- OmiseGO
- 0x
- EOS
- Kyber
- Zilliqa
- Status
- Decentraland
意外とマニアックな通貨が多いことにびっくりです。早くNEMやXRP、LISKあたりが使えるようになるといいですね。(後述のロードマップ上では予定されているようです)
Gincoのデメリット
- まだ使えない通貨も多い
- iPhoneしか対応していない(※Androidも近日リリース予定のようです)
Gincoの使い方
1.まずはAppStoreからDLしましょう。GincoをAppSoreからダウンロード
※「Ginco」で検索してもすぐに出てきます。
2.DLが完了すると、こんな感じのアイコンが出ます。
3.起動するとこんな感じ。中央の「今すぐ始める」をタップ。
4.ユーザー名を入力します。送金時に相手に表示されるようなので本名ではなくともユニークな名前を設定しましょう。
5.次は暗証番号の設定です。誕生日などわかりやすいものは避けるのはもちろんですが、iPhoneの暗証番号と同じにするのも避けた方が良いと思います。
6.暗証番号の確認(再入力)です。
7.利用規約の確認画面です。全ての項目にチェックし、「利用規約」をタップ。目を通したら「Gincoを始める」をタップしましょう。
- 私の場合、全てチェックを入れて利用規約を読んでも次のステップに進むことができませんでした。そんな時は一度「<」をタップして前の画面に戻って、もう一度同じ操作をすれば問題なく次へ進めました。
8.次の画面へ進むと、「通知の許可」を求める画面が現れます。拒否したい場合でも一度「許可する」をタップします。次に出てくる画面で拒否できるので慌てずに進みます。
9.ここで、私の場合お知らせ画面が出てきましたが、そのまま「表示設定を開く」をタップします。
10.表示する仮想通貨の画面を設定します。あとで変更できるので最小限で大丈夫です。
11.これがGincoのデフォルト画面になります。横にスワイプすると切り替わります。
12.では、実際に通貨を送金してみます。ここではBitcoinCashを送金してみます。画像の矢印部分に記載されているアドレス宛に取引所や自分のウォレットから送金します。
※画面上部に「キャッシュアドレス」と「レガシーアドレス」とタブがありますが、BitcoinCashは2018年1月にアドレスが変わっているようです。私はCoincheckから送金したのですが、Coincheckではレガシーアドレスでしか送金できませんでした。
13.無事送金が完了するとこのように表示されます。私の場合1分程度で完了。BitcoinCashの送金は早いですね。
※初めての送金だったので、少額にしています。セルフGoxしたら悲しいので、いきなり大金を送金するのはやめておくことをお勧めします。
14.しばらくするとこんな画面が出てきます。バックアップキーの設定です。端末を乗り換えたり、万一壊れたりした場合のために絶対に設定して置きましょう。
15.設定画面に進むとこんな表示が出てきます。大人しく言われた通りにします。
16.バックアップキーの設定では「ひらがな」で「12個」のキーフレーズが表示されます。慌てずに一つ一つメモしていきます。
※ちなみに、メモするのが面倒だからとスクショを取ろうとすると怒られます。端末を落としてしまった場合などのことを考えて、ここも素直に言われた通りにします。
17.一通りキーフレーズを確認するとこのような画面が。間違いがないか確認して次に進みます。
18.次は確認画面です。メモしたキーフレーズを一つずつ入力していきます。入力後は確認画面が表示されるので間違いがないか確認しておきましょう。
19.無事設定が終わるとこのような画面が表示されます。次へ進むことでバックアップキーの設定が完了します。
20.ここまででとりあえず使える状況にはなりましたが、最後に一つ。設定画面からセキュリティの設定を行います。
「起動時の暗証番号の入力」or「Touch IDの利用を許可する」のどちらかを選べます。Gincoの場合、暗証番号は6桁の数字のみとなっています。残念ながら強度があるとは言えないため、ここはTouch IDを設定した方が無難かと思います。TouchIDならよほど近しい人以外は突破困難ですので。
ここまでで仮想通貨用ソフトウェアウォレットGincoの設定は完了です。説明文だけ見ると長いように感じますが、実際に操作して見ると非常にシンプルな作りになっています。
Gincoのロードマップ
最後に、Gincoの公式サイトに公開されているロードマップ(今後の展開)を紹介します。なかなか楽しみな内容が掲載されていますので、今後の開発の行方が気になるところです。
2018年6月:LTCとBCH、MONAの取り扱い開始(2018年6月26日現在では、LTCとBCHは取り扱い可能となっています。)
2018年7月:Android版のGincoリリース予定。また、Dappsプラットフォームからブロックチェーンを使ったゲームが登場する予定。
2018年後半:XRP(リップル)、NEO(ネオ)、LISK(リスク)の取り扱いを予定。
2019年内:法定通貨(おそらく日本円)との交換を可能に。
一見控えめな内容に感じますが、Dappsが使えるようになるのは興味深いところです。面白いコンテンツが出てこればユーザーが一気に増えるかもしれませんね。
意外と短い期間のロードマップしかないところが、控えめな日本企業らしく逆に安心感が湧いてくるのは私だけでしょうか(笑)。海外のプロジェクトの場合「本当に実現するのか!?」と疑いたくなるような壮大なロードマップが描かれているものが多いですからね・・・
最後に
ここまでで注目のソフトウェアウォレットGincoの紹介をしてまいりました。長い記事にお付き合いいただきありがとうございます。
冒頭でも述べましたが、最近は取引所を狙った仮想通貨の盗難騒ぎが連日起こっています。仮想通貨はまだまだ発展途上なので、大切な自分の資産は自分で守るしかありません。取引所に置きっぱなしになっている方は是非、この機会にウォレットの活用をお勧めします。
Gincoのダウンロードはこちらから
ちなみに、可能性は薄いといえ端末がマルウェアに感染してしまうリスクは存在します。大金を保管する場合はハードウェアウォレットを使いましょう。ハードウェアウォレットに関する記事はこちらから→オススメハードウェアウォレット
仮想通貨の発展はまだまだこれからです。中国では国を挙げてブロックチェーン技術の開発に力を入れて取り組んでいくことを発表しています。Gincoのような日本発の技術が世界で活躍できるように、官民あげて応援していきたいところですね。