2017年あたりから一気に注目を集めるようになった仮想通貨。その中でも最近よく耳にする「イーサリアム」という通貨。
「イーサリアムとビットコインは同じじゃないの?」
「イーサリアムってどんなコインなの?」
そんな疑問を持っている方もいらっしゃるかと思います。そこで、本項ではイーサリアムの特徴をわかりやすくご紹介していきます。
これから仮想通貨取引を始める方や、技術開発に携わってみたい方は是非ご一読ください。
・イーサリアムの発行年月日
・イーサリアムの取引高
・イーサリアムが生まれた目的
・イーサリアムの技術的特徴
1.イーサリアムの発行年月日
2013年、ロシアのVitalik Buterin(ヴィタリック・ブリテン)という人物によりイーサリアムは設計されました。
2014年7月にはプレセールが開始。イーサリアムは世界に向けてリリースされることとなります。
2015年、日本国内の取引所での取引が開始。イーサリアムは比較的近年になって生まれた通貨なのです。
2.イーサリアムの取引高(2018年5月)
取引高:約2,380億円/日
時価総額:約7兆7,821億円
イーサリアムは2018年現在、取引高第3位を誇る通貨です。「第二のビットコイン」とも呼ばれることもあり、近年ますます注目を浴びています。
日本国内での取引高は、わずか約4億円弱。時価総額をもとに計算すると、シェアはわずかに0.4%ほどに止まりますが、イーサリアムはビットコイン以上に様々な可能性を秘めてい流といわれています。今後の動向にはぜひ注目の通貨です。
3.イーサリアムの生まれた目的
イーサリアムは、「ブロックチェーンを活用したアプリケーションを作成するためのプラットフォーム」として開発されました。そのプラットフォーム上で通貨としての役割を果たすのがETH(イーサ)です。
イーサリアムのシステムはとても柔軟に設計されています。そのため、幅広いアプリケーションの開発に活用することができるのです。
そして、イーサリアムなどを用いた非中央集権型のアプリケーションは「dApps(=分散型アプリケーションシステム)」と呼ばれます
※イーサリアムはエセリウムと呼ばれることもあります。正しい発音はエセリウムだそうです・・・
4.イーサリアムの技術的特徴
先にも書いたように、イーサリアムは「アプリケーションを作成するためのプラットフォーム」としての役割を担います。ビットコインは基本的に非中央集権型取引を可能とする「決済システム」として生まれました、ビットコインとイーサリアムは目的が全く異なるものです。
イーサリアムには「SmartContract:スマートコントラクト」と呼ばれる機能が実装されています。これは、「取引」の記録だけでなく「契約」の情報までをブロックチェーンに記録する機能です。
例えば、スマートコントラクトを用いることで「AさんがBさんに10ETH支払えば、データをダウンロード可能にする」といった取引を行うが可能となります。
スマートコントラクトを用いた契約情報は、P2Pネットワーク上のブロックチェーンに半永久的に刻まれ、契約書のような紙の媒体を使わずに契約を結ぶことが可能です。
また、イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムにはProof-Of-Stake(PoS)と呼ばれる技術が使われることになっており(現在はPoW)、ビットコインのような少数の力あるマイナー(お金があってマイニングに大量の資本を投下できる一部の人達)に支配力が集中しないように考えられています。
さらに、イーサリアムのソースコードはオープンであるため誰でも開発に参加することができます。すでにイーサリアムをベースとしたアプリケーション(Dapps)はいくつも開発されており、開発競争はさらに激化することが予想されます。(2018年現在、イーサリアムをベースとしたゲーム開発が特に活発です)
このように、イーサリアムはビットコインと同じ仮想通貨のように思われがちですが、実態はアプリケーションを実装、実行するためのプラットフォームとして開発されたものです。今後ビットコインとは違った発展を遂げるのではないかと期待されており、これからの仮想通貨の発展を学ぶ上でもイーサリアムは最適だと思います。興味がある方は、ホワイトペーパーの要約も紹介していますので是非ご一読ください↓
ソフトウェア開発に携わったことがある方向けですが、Dappsの開発に興味がある方は、こちらの本がオススメです↓
※ソフトウェア開発はしたことがないけど、Dappsで一攫千金できるのでは?と思われる方もいるかと思いますが、正直、基礎以上のプログラミング技術は必須です・・・
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